控除とは?
毎月お給料から差し引かれる保険や税金のこと。
支給額から,控除という名目で差引された額が手取り金額となります。
私も勉強する時に色々調べてましたが、迷子になって色んなサイトをハシゴしてましたので、アルバイトの方でもなるべくわかりやすくまとめました!
それぞれの金額の決まり方や、どういった時に役に立つのかまとめてご紹介していきます!
社会保険料
健康保険、厚生年金、雇用保険、介護保険、労災保険を「社会保険」という。
労災保険は、労働中や通勤中の傷病に対して給付してくれる制度。支払いは、会社が全額負担のため支給額から引かれることはありませんので今回は省きます。
社会保険料の金額の計算で出てくる『標準報酬月額』とは、大体毎年4〜6月に支給されるお給料(基本給、各種手当含む)を3で割って出す1ヶ月平均のこと。
逆に、自分の『標準報酬月額』がいくらかは計算しなくても、ご自身の給与明細の健康保険料が保険料一覧のどの金額に当てられているかみるとわかります。
計算してみる場合は、ご自身の給与明細を見ながら計算していくのがわかりやすいと思いますので、一緒に計算してみましょう!
1、健康保険
労災保険の給付対象にならない病気やケガ、出産、死亡に保険金を支払う制度。
医療費の支払いが3割になったり、1ヶ月の医療費の自己負担額が一定を超えた場合に請求すると後で返金してもらえたり、出産したら一時金や出産手当がもらえたりすること。
↑ここをきちんと理解することで、民間の保険金額を見直すことができます!日本の健康保険ってすごくしっかりしていますよ!
健康保険は以下の2種に分けられている
・健康保険組合・・・大企業に務める従業員が加入。保険料は組合が決めるが、多くの組合では協会けんぽより少し安く設定されている。
・全国健康保険協会(協会けんぽ)・・・中小企業に勤める従業員が加入。保険料は協会が都道府県別で料率を決めている。
支払額は、会社と労働者の折半(半々)となる。
計算方法(協会けんぽ)は、(標準報酬月額✖️その年の都道府県保険料率)÷2=1ヶ月の健康保険料。※「÷2」は会社との折半なので半額にするため。
例:(20万✖️10.29%)÷2=10290円となる。
例えば、令和5年度の大阪協会けんぽの標準報酬月額ごとの保険料一覧はこちら。
2、厚生年金保険
65歳以上になったら受け取ることが出来る年金だけでなく、病気やケガで障害が残った場合に受け取れる障害年金、亡くなった場合に家族が受け取れる遺族年金があります。
支払額は、会社と労働者の折半(半々)。会社も払ってくれているので、国民年金より支払い金額も多くなり、受取金額も多くなる。
計算方法は、標準報酬月額×9.15%=1ヶ月の厚生年金保険料。※全額だと18.3%で会社と折半になるため、「÷2」された9.15%を掛ける。
例:20万×9.15%=18300円となる。
令和5年度の標準報酬月額ごとの、保険料一覧は日本年金機構HPのこちらをご覧下さい。
3、雇用保険
労働者が失業した時などに給付をもらえたり(失業保険)、再就職への援助が受けられる制度。
計算方法は、標準報酬月額ではなくその月の支給額に保険料率がかかるため、健康保険や雇用保険とは違い毎月金額が変わる。
保険料率は毎年改正されますので、令和5年度の保険料率は厚生労働省HPのこちらをご覧ください。
支払いは、会社と労働者両方払うが、折半ではなく会社の方が多めに払っている。
計算方法は、その月の手当を含めた支給額×保険料率=その月の雇用保険料
例:令和5年度の一般企業労働者の保険料率が0.006になるので支給額20万の場合・・・20万✖️0.006=1200円が雇用保険料となる。
4、介護保険(40〜65歳限定)
寝たきりになったり、介護が必要になった際に介護サービスが1割負担で受けることが出来る制度。
40歳の誕生日前日に介護保険に加入することになり、65歳の誕生日前日に徴収が終了する。
支払額は、会社と労働者の折半(半々)となる。
計算方法は、健康保険組合の(標準報酬月額×その年度の介護保険料率)÷2となる。※「÷2」は会社との折半なので半額にするため。
例:令和5年度の協会けんぽの場合で標準報酬月額が20万の場合・・・(20万×1.82%)÷2=1820円となる。
税金
1、課税対象額
総支給額から1〜4の社会保険料と非課税である通勤手当を引いた金額。
この課税対象額=課税所得となり、この金額によって所得税が決まります。
2、所得税
所得にかかる税金のこと。
労働者に給与を支払う際に、所得にかかる税金をあらかじめ差し引いて国に納付する制度を源泉徴収と言い、源泉徴収額は課税所得(給与の中で税金がかかる所得のこと)の金額ごとにざっくり決まっている。
課税所得が一定額を超えた部分は、金額に合わせて税率が高くなっていく累進課税。
1月1日から12月31日の1年間の給与に対する所得税を毎月給料からざっくり天引きされ、12月の年末調整で生命保険で支払った金額などの所得控除の資料などを提出して1年間の正式な金額を出し、払いすぎたお金が返ってきたり、逆に足りない分は徴収されたりする。
1年の課税所得に対する所得税の税率は国税庁HPのこちらをご覧下さい
計算方法と表の見方(1ヶ月分)
総支給額ー控除(社会保険料)ー非課税手当(通勤手当)=課税所得
課税所得の金額を国税庁のその年度の源泉徴収税額表の(月額表)に照らし合わせて、扶養親族の人数ごとで見る。
例:令和5年度5月給与の課税所得が20万で扶養親族数0人の場合、4770円となる
3、住民税
前年の課税所得に対して、住んでる地域に支払う税金(所得に関わらず税率一律10%)のこと。
課税所得の金額に関わらず全員一定額を負担する「均等割」、課税所得が多くなれば多くなるほど払う金額が多くなる「所得割」がある。
・均等割・・・都道府県民税の3500円と市区町村民税の1500円で5000円のところが多いが、地域によって金額は変わる。(例:令和5年度の大阪の均等割は5300円と他に比べると高い。)
・所得割・・・前年の1月〜12月の課税所得×税率10%-税控除額した金額。
上記2つの住民税を、6月〜翌年5月に12回に分けて毎月分納する。そのため、割り切れない場合は、最初の6月に多めに支払うことになります。
住民税は前年の所得で計算している為、年末調整は関わってこない。年末調整は所得税のみ。住民税は前年分で確定してるため金額の変動なし、所得税は現在進行形のものだから不確定のため年末調整で調整すると覚えておきましょう!
住民税は、計算しなくても毎年6月頃に住民税決定通知書を勤め先から渡されると思います。そちらに6月からの1年間の月ごとの納付額が書かれていますので、そちらで確認して下さい。
まとめ
なんで手取りが少ないんだろう?、控除ってなに?、年末調整ってよくわからないけどちょっとお金返ってくるやつなど、なんとなーくで過ごしてきた方多いかと思います!
よく聞く節税、ふるさと納税、iDeCoなどは、私たちがお給料から引かれてる税金と関わりがあります!!要するに対策をすると、この税の負担を軽く出来るということです!
やらなきゃ損です、やりましょう!
こうやって知っていくことで、自分の身を守っていきましょう!
「支給欄」のお勉強についてはこちらをご覧下さい♪